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1本主枝計画密植栽培法

近年ジョイント栽培方法を取り入れる生産者が増えてきている。しかしながら10年20年成長した時の栽培方法に難しさがある。 せっかく作った大苗を生かして早く収穫できて、そのまま永久樹として使う方法を考えた。 
その方法は下記図の方法で、今、中国河北省で試験している。

 主枝の方向を1本間隔に逆に向ける

この方法は、1本主枝を交互に延ばす方法で、結果枝は4mあいているのでお互いの結果枝の長さのコントロールができる。
この方法で行うと、かなり早い段階で成園になると思う。
この方法は、私が育種の時に使う栽培方法です。

 


上記写真を見て分かるように、主枝を棚付けする位置に気を付けなければならない。
一文字仕立てと同様に棚下30〜40pで棚付けする。 これは一文字仕立てでも説明したように第一結果枝が棚上近くに出したいためと、第一結果枝が太りにくくするためです。

まだ試験中ですが育種樹では結果がでています。

平成30年10月29日追記

河北省の園地の様子です。

今年の成長した主枝がかなりの側枝が出ているのが見られます。 また花芽も見られ定植2年目で結実させることが出来そうです。
一文字仕立ての結実は1年から2年遅れてしまいます。

上記写真を比較してみると、早期成園早期収穫するためには密植一本主枝方法が良いのではないかと思う。また日本でも園地において紋羽病やその他で植え替えるときに本植え樹のほかに四方から1本主枝であいている部分を補い密植に植えることにより早く収穫することができ、本植え樹が大きくなれば間伐すれば良い。




これは空間を一本主枝でうめている状態です。

一年目で翌年の花芽ができている。(松戸市梨園)

平成30年11月26日 追記

 苗木を植える時期となり、気を付ける点がある。
定植した時に水を必ずたっぷりやり、根と土の間に空気が入らないようにすることで、紋羽病の侵入を少しでも遅らせることが大切である。
 また、定植時には有機肥料は与えないこと。これは有機肥料を与えることで微生物が発生する恐れがある為、紋羽病が発生しやすくなるからだ。当然定植した苗木には栄養が必要なので、4月から7月まで成長期に合わせ月に1回程度化学肥料を一掴み程度やることで、根と主枝の成長がよくなる。これを定植後2年から3年行うことで、根の成長がよく病気にかかりにくくなる。
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